「お前ら、こういう問題は得意?」の答


 


 


問題 滑らかな水平な床の上に質量M、長さlの板が置いてあり、その一端に質量mの人が乗っている。その人が板の他端まで歩くと、その間に板はどれだけ動くか。


 



 


【解答例】


人の進む方向を速度の正の向きにとることにする。


人の速度をu、板の速度をVとすると、運動量保存則より、


  


したがって、


  


板に対する人の相対速度v


  


したがって、人が板の他端に到達するまでの時間t


  


よって、板の移動距離は


  


(解答例終)


 


 


【解答例2】


人の進む方向を速度の正の向きにとることにする。


人の速さをu、板の速さをVとすると、運動量保存則より


  


したがって、


  


板に対する人の相対的な速さv


  


したがって、人が板の他端に到達するまでの時間t


  


よって、板の移動距離は


  


(解答例2)


 


物理系のヒトは相対速度を使って解くのだろうけれど、非物理系のヒトには何となく気持ち悪くて釈然としないように感じられると思うのでーー少なくともネムネコはそうだ。これじゃ〜解けた気にならない!!ーー、相対速度を用いない解答を・・・。


 


【解答例3】


時刻t=0の人の位置x₁を原点にとり、時刻t=0における板の他端の座標x₂lとする。


また、時刻tにおける人の歩く速度をu、板の速度をVとすると、運動量保存の法則より


  


したがって、


  


時刻tにおける人の位置x₁と板の位置x₂


  


となる。


人が歩いて板の他端に到達するとき、x₁=x₂となるので、このときの時刻は


  


よって、この間に板の他端の動いた量は


  


(解答例3終)


 


などなど。


 


歩く速度や板の動く速度はわからないのに、板が動いた距離はわかるという摩訶不思議な話!!