例題 次の定積分の値を求めよ。


  


【解】


とおくと


  


だから、


  


(解答終)


 


なのですが、とおくと、


  


となり、上の定積分は半径aの円の面積の1/4になるので、図形的な意味を考えて


  


としてもよいのだそうだ。


 


さてさて、例題の計算に注目するにゃ。


とおくと


  


となるだろう。


だから、


  


となる。


また、正弦関数の倍角公式を用いると、


  


この結果を①に代入すると、


  


という不定積分の公式を得ることができる。


 


 


問題 次の値を求めよ。


  


【解答(?)】


とおくと、


  


【解答(?)終】


 


  


という結果は正しいですが、この問題の【解答(?)】は正しいですか?


 


上の被積分関数はx=aのとき分母がゼロになるので問題の定積分もどきは、


ε>0のとき、


  


といったような広義積分になりますが、上のように計算して大丈夫ですかね〜。


ですから、ここは


  


といった不定積分の公式を使って、この広義積分の値を求めたほうが安全かもしれない。


テストなどでこの問題が出題されるときは、広義積分の問題としてなので、これを置換積分の問題と勘違いし【解答(?)】のように解くと、大学の数学の先生はニヤリとほくそ笑み、「引っかかったな」と、減点するかもしれない(笑)。


この問題は、大学の数学の先生が学生を落とし込めるための罠を仕掛けてある、非常に危険な問題なのであった(^^ゞ


 


 


宿題 とおいて置換積分をすることによって次の公式が成り立つことを示せ。


  


 


【解答(?)】にほとんど答を書いてあるようなものだが・・・。


 


 


普通、


  


と置いて、逆関数の微分を用いて、


  


と、この不定積分を求めますが、置換積分を用いて求めることもできる。


 


ヤコビの楕円関数(第一種楕円関数)


  


で、t=sinθとおくと、


  


になるんですわね〜。


 


これを見ていて、ふっと、思ったのさ。


 



 


できる奴は、(4)が成立することまで示す。