微分方程式のよもやま話19 初等的解法と演算子法


 


 


αβを実数とする。


微分方程式


  


の初等的な解法について考える。


 


  


とおくと、(1)は次のように書き換えることができる。


  


この両辺にをかけると、


  


これをyの微分方程式に戻すと、


  


この両辺にをかけると、


  


β≠αのとき、


  


ここで、


  


とおけば、(1)の一般解は


  


である。


αβのとき、


  


よって、(1)の一般解は


  


ここで、C₁C₂は任意定数。


 


したがって、


α≠βの場合は、


  


αβのときは


  


を計算することにより、特殊解を求めることができる!!


 


さて、次の微分方程式について考える。


  


これは次の微分演算子


  


を用いると、次のように書き換えることができる。


  


したがって、


  


となる。


ところで、(5)の一般解は


  


なので、


  


 


したがって、


  


となる。


特に、α=βのとき、


  


 


このようにして求めた(9)、(10)と(3)、(4)と一致する。


 


ここで


  


さらに、


  


とおくと、(9)より、


  


c≠βのとき


  


よって、c≠αのとき


  


となる。


 


前々回の公式


  


を導くことができた。