曲線座標におけるテンソル


 


曲線座標を曲線座標に変換式を


  


とする。


これを


  


であらわし、その逆変換を


  


であらわすことにする。


 


をスカラーtの関数とすれば、もスカラーの関数である。


すると合成関数の微分法より


  


となる。


ここで、


  


とおけば、3個の関数の組が、座標変換によって


  


と変換されたことになる。このような関数の組反変ベクトルという。


 


のスカラー関数をとし、それに対応する座標における関数をとすると、


  


である。


したがって、


  


ここで、


  


とおけば、3個の関数の組が、座標変換によって


 


と変換されたことになる。このような変換を受ける関数の組共変ベクトルという。


 


ベクトルと同様に、2次のテンソルも次の3つに分類される。


9個のの関数の組が、座標変換


  


のように変換されるとき、反変テンソルという。


9個のの関数の組が、座標変換


  


のように変換されるとき、共変テンソルという。


9個のの関数の組が、座標変換


  


のように変換されるとき、混合テンソルという。


 


ところで、


  


である。


ここで、


  


である。


したがって、


  


である。


 


問 次のことを示せ。


を反変ベクトル、を共変ベクトルとすれば、


  


はスカラーである。これを内積という。


【解】


は反変ベクトルだから、


  


は共変ベクトルだから


  


したがって、


  


よって、


  


はスカラーである。


(解答終)


 


とすると、


  


と内積を定義することができる。