ベクトル関数の回転


 


ベクトル関数A(x,y,z)の成分をとすると、


  


を成分とするベクトルをAの回転といい、記号


  


などであらわす。


すなわち、


  


行列式を用いてあらわせば、


  


である。


したがって、ハミルトン演算子∇をベクトルと考えれば、∇×Aは∇とAの外積と考えることができる。


 


 


問1 原点からの位置ベクトルをrとするとき、∇×r=0であることを示せ。


【解】


  


(解答終)


 


 


問2 φ(x,y,z)をスカラー関数とすれば、


  


であることを示せ。


【解】


  


よって、スカラーポテンシャルの回転は零ベクトルである。


(解答終)


 


 


問3 A(x,y,z)をベクトル関数とすれば、


  


であることを示せ。


【解】


  


(解答終)


 


ベクトル場Aがベクトル関数pの回転で表されるとき、すなわち、



のとき、pAのベクトルポテンシャルという。問3より、ベクトルポテンシャルをもつベクトル場の発散は0である。