第12回 漸化式で表された数列の極限3 隣接する2項の場合2


問題1 を満たす数列がある。

(1) とおくとき、との関係式を求めよ。

(2) 0<x₁<1のとき、を求めよ。

【解】

(1)

  

だから、

これを①に代入すると、

  


(2) 0<x₁<1より、0<y₁<1、また

②の両辺の対数をとると、

  

したがって、数列は初項logy₁、公比2の等比数列。

よって、
  

(解答終了)


(※) とおくと、

  

で、0<y₁<1だから

  



問題2 a1<a<2を満たす定数とする。

  

によって定められた数列について、次の問いに答えよ。

(1) を証明せよ。

(2) を証明せよ。

(3) を求めよ。

【解】

(1) n=1のとき

  

1<a<2だから、

  

また、
  

よって、

  

n=kのとき

  

と仮定する。

n=k+1のとき

  

だから、

  

また、

  

よって、数学的帰納法により、

  

である。

(2) 

よって、

  


(3)

  

ここで、

  

よって、

  

したがって、

  

(解答終了)

問題3 次の数列について、下の問(1),(2)に答えよ。

  

(1) この数列の項はすべて正で、単調に減少する。これを数学的帰納法をもちいて証明せよ。

(2) この数列が収束することはわかっていて、その極限値を求めよ。

【解】

(1) n=1のとき

  

n=kのとき、

n=k+1のとき

  

また、

  

(2)

  

また、

  

よって、極限値α=1
(解答終了