第11回 漸化式で与えられた数列の極限2 隣接する2項の場合
前回にひき続いて、今回も漸化式で表された数列の極限の問題を解くことによって、その解法を紹介することにする。
今回は、漸化式の最も基本的な隣接する2項の場合。問題1 次のように定められた数列の極限値を求めよ。
【解】
(1)
したがって、数列
(2)
で、
ここで、両辺の絶対値をとる。
(3)
よって、
(解答終了)
(2)、(3)から分かるように、漸化式で与えられた数列の極限を求める場合、必ずしも一般項を求める必要はない。
問題2 一般項が次のように与えられる数列
したがって、数列
(解答終了)
なのですが、
と順次計算し、これから
――分子は2ずつ増え、分母は1ずつ増えているのだから、上のように推測できる――
それから、
数学的帰納法を使って