平行平板ポアズイユ流れの熱伝達の解析


 




平行ポアズイユ流れとは、無次元化すると、



になる。


一方、熱伝達の(無次元化した)方程式は



となる。


差分法を用いて、(2)式を離散化すると、



したがって、(3)式は



という三重対角行列の連立方程式を得ることができる。


 


Y=0の平板の温度は一定とし、計算開始点x₀=0での流体温度θ



で一定とし、



とすると、無次元温度Tが得られるケロ。


 


計算点(i,j)における流速は



で、



また、j=0における流体の無次元の温度T



だから、



つまり、j=1のとき、(4)式は



この温度場は平行平板Y=1/2において対称だろうから、



これを中心差分を用いて表現すると、



これから、中心j=nのとき、(4)式は



 


偏微分方程式(2)は



という連立方程式を解くことに、数値的に解くことができる。


複雑そうに見えても、これはただの3重対角行列の連立方程式にすぎない。


そして、係数が3重対角行列である連立方程式を解くには、TDMATri Diagonal Matrix Argorithm)というアルゴリズムという心強い味方がある。


 


この問題はもう解けたに等しいにゃ!!


 


お前ら、この問題を解くプログラムを作り、この問題を解くにゃ。


ΔY=0.1ΔX=1くらいにして、0≦Y≦0.50≦X≦10くらいを計算領域として、作ったプログラムで、温度場Tを求めてみるにゃ。


 


TDMAを知らないというやつがいるかもしれないので、そのFortranプログラムを以下に示すにゃ。


 


 


 subroutine tdma(a,b,c,d,n,n1)
real a(n), b(n), c(n),d(n)
do i=1,n-1
    ratio=a(i+1)/b(i)
    b(i+1)=b(i+1)-ratio*c(i)
    d(i+1)=d(i+1)-ratio*d(i)
end do
d(n)=d(n)/b(n)
do i=n-1,1,-1
    d(i)=(d(i)-c(i)*d(i+1))/b(i)
end do
end

 

だから、できないとは言わせないケロよ。


 


 


ちなみに、空気のプラントル数Pr0.7、水のPr=7だにゃ。Reはレイノルズ数で、計算では100くらいにしておくといいにゃ。


 


 


たぶん、50行ぐらいでこのプログラムは作れるにゃ。そして、プログラムを作ることの難しさを骨身をもって知るべきだと思うにゃ。




50行くらいのプログラムでも、作るのは思っているほど楽じゃないケロよ。お前らは、きっと、涙を流すことになると思うにゃ。