ねむねこ幻想郷の方でこのような質問を受けた・・・ [ひとこと言わねば]
ねむねこ幻想郷の方で、このような質問を受けた。
光速×光速なのだから二等辺の図形で、それで面積、体積、二次元とか三次元とかとか考えていたのですが、光速のべき乗で数字を増やしていく意味とかあるのでしょうか?等しい辺の長さの立方体というか、四次元の図形とか、高次元の図形とか式の計算とかhttp://nemuneko-gensokyou.blog.so-net.ne.jp/2017-11-05-21
ネムネコは物理屋ではないから、どう答えたらいいか、困ったにゃ。
ということで、この質問を、物理学に詳しいddt³さんに丸投げするにゃ。
とか書き始めているから、ネムネコが書くと危ない方向に話が進むにゃ。危ないにゃ。
ddt³さんに「OK屋の画面表示が変わったので、見るケロ」と言われたので、見てみたにゃ。そうしたら、次のような質問があった。
流体の熱伝導率や粘性係数、密度などの物性値は、(流体の)温度や圧力によって変わるから、こうした圧力や温度の依存性を考慮すると、熱伝達係数は温度や圧力によって変化する。
また、物体の形状や流れの様相(流速、その流れは層流か乱流か、温度差、密度さによって自由対流が発生するかなどなど)、さらに、その流体を構成する物質が化学変化をするかいなかなどによっても、熱伝達係数は変わるにゃ。
また、物体の形状や流れの様相(流速、その流れは層流か乱流か、温度差、密度さによって自由対流が発生するかなどなど)、さらに、その流体を構成する物質が化学変化をするかいなかなどによっても、熱伝達係数は変わるにゃ。
たとえば、扇風機の風量を大きくする、強くすると、涼しくなるにゃ。つまり、流速が大きくなると、流体が体表面から奪う熱が増えて、体表面の温度が低下する。だから、扇風機の風を強くすると、熱伝達係数は大きくなる。熱伝達係数は、流体の流れの具合によって大きく変化し、熱伝導率などの物質に固有の量、つまり、物性値ではないにゃ。
小学か中学の理科で、熱の伝わり方には、伝導、対流、ふく射の3つの形態がある、と習ったと思うけれど、これは大嘘だからね。対流は、熱を運んだりせず、エンタルピという物理量を輸送するにゃ。そして、熱は、伝導、ふく射の2つによってのみ伝わるのであった。
なお、エンタルピiとは、(流体の)内部エネルギu+(流体の)圧力p×(流体の)体積vのことだにゃ。
2017-11-06 16:51
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コメント(5)
エッ、エッ???。
どういう文脈かわからない。だいたいジンバブエの大統領のアメリカ人女性の話の後に、この質問があるし・・・??。
>光速×光速なのだから二等辺の図形で、それで面積、体積、二次元とか三次元とかとか考えていたのですが、・・・
も、もしかして二等辺図形とは、相対性理論における光円錐の事を仰っておられる?。
それともネコ先生の仰る様に、波動方程式の、
φtt-c^2・Δφ=0
のc^2の事?。もし後者であれば何次元であろうと波動方程式は上記なので、上記は因数分解(?)できて「イメージ」としては、
(φt-c∇φ)(φt+c∇φ)=0
となるので、けっきょく波動方程式は前進波と後退波を一般解として持つ、妥当な偏微分方程式であったという話・・・ですか?(^^;)。
いずれにしろ、
>等しい辺の長さの立方体というか、四次元の図形とか、高次元の図形とか式の計算とか
ではない気がします・・・??。
ところで「熱伝達係数は物体と流体の温度差に依存するか?」と言われれば、そりゃ依存しますよ。
だけど工学的には(^^;)、物体と流体の温度差が小さいなら・・・、小さいとは数1000度とかの温度差じゃなく、最大でもせいぜい数十度、現実には数度の範囲内であれば・・・、実用上熱伝達係数は一定とみなします。これには実務で扱う材料物性の影響大なのですが、暗黙の仮定を述べると「小さい入力(小さい温度差)に対して結果は比例する」を信じて、とりあえず「一定」とします(^^;)。
何故なら物理現象は本当に、ほとんどの場合「連続かつ微分可能」だからです(^^)。
次に「対流が熱を運ばない」って本当?。自分の台所はいまだにIH化されてないんですが(^^;)、ガス台にヤカンをかけて沸騰するのが待ちきれない時、ヤカンを手で振り回してお湯を混ぜるんですよ。
そうすると確かに「シュンシュン」が「シュワ~」に変わり、もう何回かやると、けっこうすぐに「ゴボゴボ(沸騰!)」に変わります。つまり「強制対流!」。
・・・でも、熱エネルギー以外の仕事を加えてしまった。やっぱり「対流は熱を運ばないのかなぁ~?」。
教えて下さい。明確な説明は出来ません。でエンタルピーって何でしたっけ?。数学的定義はわかりますが、実生活に例えると・・・(^^;)。
by ddtddtddt (2017-11-06 19:01)
IHや電子レンジは、電磁気的な現象、もしくは分子動力学な現象で、温度差によって生じる熱伝導、ふく射は生じず、したがって、熱の移動はありませんよ。
だって、熱は、温度差のある2つ以上の系の間でやりとりされるエネルギー移動の形態ですから。
電子レンジの電磁波を発生する装置の温度が高くて、温度の低いものがあたたまるわけではないですからね〜。
数学的形式こそ全ての、形式主義者のわたしに、エンタルピーとは何かなんて訊いては駄目ですよ(^^ゞ
by nemurineko (2017-11-06 21:54)
[鼻血でそう~]
(式チェックはしませんでしたが)「ポアズイユ流れ熱伝達プログラムのネムネコ奮闘記」は、ニヤニヤしながら読みました。
そうですよね、そうなるんですよね(^^)。悪い予感がしながらも、手塩にかけた式は見放せないから、同じく手塩にかけたプログラムが現実に変な結果を返さない限り、「上手く行くはずだぁ~、上手く行くはずだぁ~!」と願ってしまう(^^;)。
ところでここで勝手な学習計画を述べさせて頂きます。
ふと気づけばゴールドスタインの古典力学と、ランダウ/リフシッツの理論物理学教程1:力学、を読んだのは30年も前になります。当時の計画としては、電磁気学は省略してそのままランダウの量子力学に突入し、今頃はワインバーグ/サラムの電弱統一理論あたりまで行ってるはずだったのですが・・・(^^;)。
でも駄目でした。就職して仕事が無茶苦茶にブラック(^^;)だった事もあるのですが、けっきょく古典力学からシュレーディンガー方程式へ移行する一番すっきりする方法は、電磁気学における幾何光学から波動光学への移行のアナロジーだったからです。それで最初はランダウの場の古典論を手に取ったのですが、厚過ぎました。
次にもっと薄い本は?と探して読んだのは、カンパニエーツの量子力学なのですが、そこでも冒頭に「幾何光学から波動光学へ」がシュレーディンガー方程式への設計思想でした。
もぉ~電磁気学をやるしかないの?と逡巡してるうちに、ブラックなお仕事もあり、いつの間にか年月は経ちました。「少年老いやすく、学成り難し」を地で行きました(^^;)。
で、ある日気づきました。例えばネコ先生や自分は専門教育は受けた事がなかったとしても(←自分の方だけ)、ずぶの素人ではないのだと。だからきっと「やりゃ~できる」んだと。
それで約10年くらい前に「場の古典論」を読み返してみました。読めるんですよ(^^)。少なくとも特殊相対性理論と相対論的力学までは。その後に、相対論的に整理された電磁気学が続きます。そしてその最初に、電磁場と荷電粒子を含んだ系のラグラジアンが出てきます。そこで思ったのは、数式は確実に追えるが、その物理的意味がわからない、でした。なのでついに決心ました。
「砂川重信先生の理論電磁気学」を読もうと!。それが数年前です。読んだ結果、いちおう現象に基づく電磁気学開発の過程は理解できたと、自信を持てました。砂川先生の本には、もちろんそれ以上の事も書いてあります。でもこれで、電磁場と荷電粒子を含む系のラグラジアンがいきなり出てきても、OKです!。
そういう訳でこうなります。
場の古典論→
幾何光学から波動光学を納得→
シュレーディンガー方程式の導出を手に取るようにわかる→
これ以上はわかりませんよ(^^;)
そういう訳で今日、ランダウ先生の場の古典論を再び読み出しました。そうしたら・・・、昔はバイアスがかかって素直に読めなかったところも素直に読めた。そしてその物理的意味は、すごく深かった。
もぉ~、今はランダウ先生の場の古典論を素直に深く読みたい。で、酒呑みながら読んでたら(昔は気づかなかった)非常に深い物理的意味が理解出来て、鼻血出そうになりました・・・(^^;)。
by ddtddtddt (2017-11-07 21:17)
こんばんは。
砂川先生の「理論電磁気学」(紀伊國屋書店)は、難しいけれど、非常にいい本らしいですね。
今井功の「流体力学・前偏」(岩波書店)ともども、物理をやるヒトは、一度は読んでおくべき書だという話を聞いたことがあります。
ネットで調べたら、ランダウ・リフシッツの「理論物理学教程」は、1巻の「力学」、2巻「場の古典論」、5巻「統計物理学」、9巻「量子統計物理学」を除いて絶版状態になっているみたいですね。
いやしくも理論物理学を目指すヒトにとって、ランダウ・リフシッツのこの教科書はバイブルのようなものなのに、こんな状況でいいのでしょうか。
ブルバキの『数学原論」も現在絶版で、古本でしか、和訳は手に入らないし・・・。
知の貧困を感じてしまいます。
by nemurineko (2017-11-07 22:25)
先日は酔っ払い投稿で失礼しました。と言いつつ、今も呑んでますが(^^;)。
砂川先生の「理論電磁気学」(紀伊國屋書店)は、初学者の事を非常に非常に考慮した、非常な良書だと思います。ただしレベルはかなり高いです。レベルを落とすくらいなら、本は書かないという砂川先生の信念が見えます。だって最後は、相対論的に整理されたマックスウェル方程式にいたるんだもの。どれだけの人が、そこまで読めたんだろうか?。
自分はこれから、ランダウの場の古典論へと鞍替えしますが、たぶん電磁場の放射理論辺りで、遅延ポテンシャルのビーヘルト公式を、一歩一歩の変形を明確にしながら結論に達する、砂川先生の本に戻ると思います。
つまり全部説明するからついて来い!。「地道に読めば」「必ずわかるはずだ」。地道にやらないで、結果だけ欲しがるなんて、やる気はあるのか?という態度です。
今井功先生が出てくるとはさすがですね。私の業界には水理学という分野があるんですが、それを本当にわかるには、流体力学の標準をマスターする必要がある。流体力学を実務に応用する分野なので。
今井先生にはずいぶんお世話になりました。じっさい今井先生の本を読むと、等角写像などの複素関数論の実例付きの、豊かな数学的畑がありますよね。
「電磁気学を考える,サイエンス社,1990年」という本があります。自分の学生時代に、既に流体力学の碩学であった今井先生はその後、電磁流体力学(←プラズマの事)の分野へ行かれました。
先の本は、今井先生の特徴全開です。たぶん今井先生以外、書けない本だと思います。この本は一部で「とんでも本」と言われてますが、マックスウェルが最初は流体力学的発想で電磁場を扱ってたのは、歴史的事実です。そしてその源泉はファラデイでした。
「電磁気学を考える」の序文で今井先生は、「こう考えても何も新しい物理的事実は出て来ない」と明言します。にも関わらず、流体力学的発想で、マックスウェルの思考過程がより良く理解できると、碩学は言います。もしかすると先生は、流体力学から電磁流体力学へと移行する際の自らの経験を語ってくれたのではないのかな?と、自分は邪推します。当然の事ながら最後は、相対論的電磁気学の記述です。
そうなんですよ、理論の本当の動機と意味を知りたいなら、開発者の設計思想を知るべきなんです。だから「電磁気学を考える」の背表紙には、「Back to Faraday!」と書いてあります!。
・・・ブルバキの『数学原論」。これに関しては、こういう経験をしました。
じつは夜学ではなく、少なくとも国立大学には「科目等履修生制度」というのがあります。その開講時間は、もちろん一般学生と同じ昼間で一般学生といっしょに受講します。もし社会人であっても昼間受講が可能であれば、それで単位を取って試験を受け、(恐らく)学士認定などは可能なんですね。
自分は最初の会社を辞めた後、小さな会社に就職し、小さかったのでそこの会社の社長と交渉しました。
「科目等履修生制度」で週2コマの講義を受けたいので午前中はの仕事は受講で休んだ時に、穴埋めとして17:00以降は給料なしで働くから大学へ行かせてくれと。
太っ腹な事にその社長は、勤務時間が同じなら同じ給料を出してやる、と言いました。それで暫定フレキシブルが可能になりました(^^)。
で、数学科に行って感じました。
ブルバキは恐らく、第一次世界大戦後のフランスの数学教育をどうするか?という問題意識で始まり、現代的な初等的数学教科書を作ろう!という運動で始まったずなのです。
しかし当時フランスにはその頃、数学的天才がいっぱいいたのでした。それである意味、世界一難しい初等的数学教科書が出来てしまったんですよ(^^;)。それは前世紀の中頃でしょうか?。
そして50数余年の時を経て(50万周期の時を超え。デカルチャ~!)、今の現代の数学科の初等過程で「ブルバキの数学原論の思想は」実践されていると思います。
そんなに捨てたもんでもないですよ(^^)。
by ddtddtddt (2017-11-12 00:10)