反転の問題


 


数学の問題集を見ていたら、反転に関する次の問題があった。


 


問題


原点を中心とする半径rの円の円外の点P(x,y)から接線を引き、2つの接線を結ぶ直線とOPとの交点をQ(X,Y)とするとき、PQに写す写像を反転という。


(1) OPOQ=r²を証明し、次の等式を導け。


  


(2) この反転の逆写像も反転であることを証明せよ。


(3) Pが直線x+y=1上を動くとき、Qのえがく図形の方程式を求めよ。


【解】


(1) 円外の点Pから円に引いた接線の交点をABとし△OQAと△OAPに注目する。


  ∠AOQ=∠POA


  ∠OQA=∠OAP=∠R


  ∴ △OAQ=△OPA


よって、


  


①の両辺をOQ²で割ると


  


Pは線分OQの延長線上にああるから、


  


よって、


  


である。


 


(2) ①の右辺、左辺をOP²で割ると、


  


よって、この反転の逆写像も反転である。


 


(3) x+y=1を代入すると、


  


よって、点(r²/2r²/2)を中心とする半径r²/√2の、原点Oを通る円である。




(解答終)


 


一般に、反転によって原点を通らない直線は原点を通る円に写され、原点を通る円は原点を通らない直線に写される。


③式に②式を代入するとx+y=1に戻るので、これから、反転によって原点を通らない円が原点を通らない直線に写ることが確かめられる。


 


この問題で使われている反転の定義が面白いと思ったので、今回、特別にこの問題を取り上げてみました。