オイラー法の誤差解析


 


次の常微分方程式の初期値問題について考える。


  


この微分方程式の解はy=y(x)であるから、(1)式の右辺は


  


xだけの関数になるので、(1)式は次のようになる。


  


したがって、


  


となる。


右辺の定積分を


  


と近似すると、局所的な離散誤差は


  


となる。


そして、この式から大域的な誤差の評価式


  


が得られる。


先の仮定より


  


だから、


  


 


次に、


  


として得られる大域的な誤差について考える。


  


ここで、Aは定数。


リプシッツ条件


  


を仮定すると、


  


ここで、


  


とおくと、


  


ε₀=0だから、


  


したがって、


  


となり、オイラー法の大域的な誤差は1次オーダーであることがわかる。