ブラゲロ・マムシが「教えてgoo」というQ&Aサイトに次のような質問(?)を投稿したようだ。

 ニッポン列島に刺さった最後の棘――アマテラス天帝によるトヨアシハラ領有なる神勅
 https://is.gd/A0QJa2

ネムネコは、このブログを維持するだけで手一杯なので、他人(ひと)のことに関わる時間的、精神的余裕がないし、ブラゲロ・マムシの陥穽にハマり、その蟻地獄に一度落ちると抜け出すのが大変なので、質問を見るだけでかかわらないことにするにゃ。

なのだが、気になる記述があったので、ちょっと問題提起。


3. トヨアシハラミヅホの国にはすでにスサノヲの系譜でもあるオホクニヌシ
が住んでいる。無主地ではない。先占の法理にかなわない。
https://is.gd/A0QJa2


古事記には、次のように書いてあるんだにゃ。


「汝(な)がうしはける葦原(あしはらの)中国(なかつくに)は、我(あ)が御子(みこ)のしらす国と言依(ことよ)さし賜(たま)えり。」
http://kazepro.info/?p=64


紹介したHPにあるように、
「うしはく」とは「主(ぬし、うし)として領有する」の意で、対して、「しらす」は「統治(・支配)する」という意味だ、
とよく説明される。
つまり、天から下り、そして、今日まで続く天皇は、この日本という国の主、所有者ではなく、この国とこの国に住む者を(天の神に代わって?)統治する存在という事になる。
とはいえ、「しらす(「しる」の未然形+尊敬を表す助動詞「す」」の「しる(知る)」という言葉には「領有する、領地として治める」といった意味もあるので、紹介したHPの記事にあるような単純な話ではないでしょうが・・・。
だって、
「しらす国」とは、「天皇が国土(とそこに住む者すべてを)を領有し、主(あるじ)として統治なさる国」
って意味かもしれないから。
つまり、地縁、血縁に結びついた旧来の方法とは異なる、これまで日本になかった(古代)中国の中央集権的な支配統治システムをこれからの日本に適用する、って政治的宣言かもしれない。
日本書紀、古事記が作られた時代は、まさしく、中国の律令システムによる統治が日本で行われていた時代。国譲りという神話に本来そこになかった政治的意図が持ち込まれ、当時の支配者に都合のいいように改変され、自らの支配の正当化(正統化?)が行われたかもしれない。そして、改変されたものが「国譲り神話」として今日に伝わっている可能性を否定することはできない。日本書紀、古事記ともに単に神話が語られている書物ではなく、国の成り立ちを記した歴史書だから、この疑いがますます濃厚になるケロ。

たとえば、天孫降臨伝説には次のような政治的意図が隠されているという話があるにゃ。

 〈NHKスペシャル〉遷宮〜アマテラスの謎〜 持統天皇とアマテラス
 https://www.garonews.com/?p=201

持統天皇の時代に「天照大御神は(男の神から)女神に変わった。そして、アマテラスとは持統天皇のことだ」って話すらある。であるとすれば、「天孫降臨」ならびに「国譲りのお話」は朝廷内の皇位継承争いの話であって、我々庶民に、まったく、無縁の話ってことになる。
ブラゲロ・マムシの質問(?)の根底が揺らいでしまう・・・。

5月1日に新天皇が即位し、平成から令和へと年号が改まったので、ブラゲロの投稿を取り上げてみたにゃ。


上の動画は国津神代表のケロちゃんこと諏訪子さまと天津神代表の神奈子さまの間で行われた国譲りの様子を収めた動画だにゃ。
ネムネコが考えるに、
ケロちゃんは、「諏訪」とあるように、オオクニヌシの息子であるタケミナカタ(長野の諏訪神社の祭神)だね。そして、キングギドラに乗る神奈子さま(の正体)は、キングギドラが雷のようなものを吐いているから、きっと、オオクニヌシに国譲りを迫ったタケミカヅチの神に違いないにゃ。

で、
もし、アマテラスが持統天皇だったら、古事記の国譲りの所で語られているタケミカヅチは藤原不比等に違いない、と、想像を膨らますネムネコであった。
なんたって、タケミカヅチは藤原氏の氏神さまだから。


タケミカヅチの神と「国譲り」の話を知らないヒトのために、この動画も埋め込んでおこう。


さらに、オオクニヌシの国造りに協力したスクナビコナの神を紹介しておくにゃ。